ゴミ捨ての押さえどころ

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ゴミ捨ての押さえどころ

化学でゴミをエタノールに変える技術を確立したことについて

ゴミをエタノールに変える

日本国内の会社である積水化学工業とアメリカの企業であるLanza Tech社が、ゴミをエタノールに変える技術を世界で初めて成功させました。集められたゴミは一切分別せずに、ガス化します。さらに熱や圧力などは使わずに、微生物の力を借りてエタノールに変換する技術です。

積水化学工業株式会社はプラスチック成形加工のパイオニアで、日本国内のプラスチック産業を引っ張ってきた存在です。 近年では環境問題や資源問題にも目を向けるようになり、ゴミのエタノール化に力を入れています。

集められたゴミを一つの原料にする技術として、ガス化を採用しています。ガス化をするために低酸素状態でゴミを分解して、ゴミが持つエネルギーを失うことなく原料に変えていくのです。ガスに含まれている約400種類の物質を特定して、徹底的に排除、精製する技術を採用しています。この技術によって熱や圧力を使わずに、微生物のパワーだけでエタノールを作るのが特徴です。ゴミから作られたエタノールの濃度は99.5%で、ルールで決められた品質をクリアしています。

積水化学工業とアメリカの企業であるLanza Tech社

化学でゴミをエタノールに変えることで石油や天然ガスなどの代わりになり、有限である資源を無駄使いせずに済むのがメリットです。地球温暖化などの環境問題を引き起こすリスクも軽減させています。 ゴミを再利用するのは一部に留まっていましたが、この技術の誕生によって大量のゴミが再利用されるようになると言われています。将来的にはエタノールを生成する技術が全国に持ち込まれ、各家庭のゴミからエタノールが生成されるようになると考えられているのです。

エタノールに変える技術が身近になり、家庭ゴミなどをエタノールに変えてほしいときには、燃やせるものなら分別は行わなくて構いません。紙や生ゴミ、木材などの可燃ゴミが対象です。ゴミ処理場で燃やすことが出来ないものは各自治体の指示に従ってゴミ出しをするようになります。 技術が普及し始めたらさらにルールが変わっていくかもしれません。